お雑記

おお我が憩い

サレント

家に帰る途中で同じマンションに住む女性と出会う。
女性は赤ん坊を抱いており、ちょっとした買い物に出たらしい。
こちらに気づくと近づいてきて、
「良いもの買ってきてあげようか。」といった。字幕付きで。
「ちょっとだけこの子を預かっといてくれる?」と続けた。
私はハナから預かる気だったので腕を伸ばし、笑顔で赤ん坊を受け取った。
頭はトゥルトゥルで、首の据わりもイマイチな赤ん坊を抱きかかえながら歩くこと50m。
恐ろしい事にその間、赤ん坊はずっと喋り続けていた。
誰々がこの前遊びに来ただの、親戚がどうだのと。
そんな異常にも気づかずマンションの下で女性の帰りを待っている時だった。
ふと気がつくと、自分はヘッドフォンをしてスマートフォンで動画を見ているのだ。
フラッシュバックのような感じの内容の動画だった。
最初は赤ん坊を抱きながら見ていたのだが、途中から赤ん坊はいなくなっていた。
目の前に先程の女性が現れ、私を叩きながら何か言っている。
雰囲気から罵倒されていると気づく。
しかし私はどうしても動画を最後まで見たい。
もう一度女性に目をやる。
おかしなことに女性はセーラー服を着ている。
女性は無理矢理私のヘッドフォンとスマートフォンを取り上げ、私に向かって
「おじさん、またサレント見てたの?」と言った。
見ていた動画のタイトルがsurrentだった。
どうやら中毒らしい。
そしてこの女性は私が抱いていた赤ん坊だったことをここで認識する。
いつの間にか十何年もの時が過ぎていたのだ。
女性は笑いながら言った。
「またこれ見る?」
その手には再び始まった動画が流れるスマートフォンがにぎられていた。



ガムボールでこれみたいなエピソードがあった。
これの一番怖いのは自分が動画中毒を体感しているところ。
これの唯一の救いは女性が長澤まさみ演だったこと。
よく考えるとすごくショボい思考回路というか記憶整理というかでガッカリだ。



思わずyoutubeで検索してみたが特に面白いものは無し。